雷怖い佐渡島

(99.5.31〜6.4 / SUZUKI ジェベル250)



バイクと女房は新しい方が・・


初代ジェベルが死んでしまい、新型のジェベルを買ったのだ。初代には悪いが新型は快適だ。パワーもアップしたし、ガソリンの容量なんか倍以上だもんね。旅心がうずくじゃないか。秋まで待てないオレは梅雨の直前を狙って休みを取った。いまだに秋田に行きたい気持ちもあるのだが、崖が崩れてたりバイクが壊れたり、どうも鬼門なんだよなぁ。今回は秋田はやめて案外盲点な東海道を行こうと思いついた。で、飛騨を抜けてメールフレンドさんの住む富山に行くと。で、余力があったら佐渡にでも行こう。これでどうだ!

その後オレの所属するニフティのパティオでこの計画を書くと、名古屋のトンカツさん、金沢のすーさんが「一緒に飲みましょう」と書いてきて下さった。お2人とも親の世代の方々でもあるし、オレのような若ゾーでは本来一緒に酒など飲めないような肩書きの方々なのだ。楽しみなような、心配なような・・
 



1日目・2日目

最初の夜は職場の仲間達との丹沢キャンプと合流したのだ。明日から長旅なので酒は控えようと思っていたのに、それ見ろやっぱり飲み過ぎだし睡眠不足だってーの。眠い目をこすってテントをたたみ出発だい。餞別だといってキャンプ代(主に酒代)のワリカンは無しでいいんだってさ。4人の仲間達に「ばんざ〜い!」と送り出され、なんかちょっと寂しい気持ち。やだなぁ、もう。


「ばんざ〜い」

御殿場から清水までは高速でパス。料金所でカードが使えるようになったのはライダーにとって喜ばしいことですな。料金所通過のスマートさ60パーセントアップだ。清水に入ると頭の中の「しみ〜ず〜み〜なと〜の」の歌が止まらず我ながらおかしい。
 
15年前に行ったときに印象深かった三保の松原に行ったのだが、汚くてがっかりだ。近年砂浜がずいぶん削れてしまっているそうだが、そのせいではなく、色んな漂流物がたくさん流れ着いていてソイツが汚らしい感じなのだ。残念だ。



ガッカリしつつ海に沿って行くと、日本平あたりで「いちご狩り通り」(オレが命名)を通るのだが、その数が尋常じゃない。毎度思うことだが、こんなに同業者が多くても儲かるもんなのか?現に廃業したらしく、お化け屋敷のようになってるところもいくつかあった。「ココ入れ〜ココ入れ〜」と一日旗を振るのも辛かろう。

太平洋もなかなかだ

ここから先、愛知までの太平洋は未体験ゾーンだ。何度か横浜から名古屋に行ったこともあるが、いつも東名で素通りだもんね。オレ達が海で泳ごうとなると大抵湘南なわけだが、日本海なんかと比べるとやっぱり海が汚いのだよ。砂は黒いし。太平洋というともっぱらそんなイメージだった。だが御前崎あたりまで来ると海がとってもキレイだ。初夏の太陽が波間にキラキラ光って、風も心地よい。やっぱりこの開放感はバイクならではだよなぁ。太平洋もなかなかだ。真っ青な空に御前崎の白い灯台が眩しい。

この先、時折海が見える程度であまり面白くはないが、道の流れは良く快調に進む。鳥取砂丘に次ぎデカイという中田島砂丘を「まぁ見てやるか」という小馬鹿にした態度で見てやったが、鳥取に続きここでもそのデカさは想像の10倍だった。そりゃもちろん鳥取の大きさには負けるが、意味のないラクダは居ないし、うるさいみやげ物屋はないし、こっちの方がオレは好きかも。


だーれも居ない中田島砂丘



浜名バイパス
で浜名湖を右に眺めながら橋を渡る。長い橋の中央まで上り坂になっていて、まるで空に向かって飛び立つように見える。ひとりで「ひゃっほ〜!」などと叫ぶほど気分は最高だ。水の青、空の青はなぜ人を爽快な気分にするのだろう!

全然疲れてないぞ?

渥美半島にさしかかる。半島は先端まで40qほどあるらしいが流れが良く「そんなにあったんかいな?」という感じで伊良湖岬に着いた。高度を下げオレンジがかった太陽が海に輝き美しい。ホテルが建ち並ぶ一帯を抜け半島の西側にまわると、全くひと気の無い穏やかな海岸が続いており、今日はここで寝ようと決定。テントを張り終えた頃夕焼けが始まった。そうそう、こうでなくっちゃ。それにしても今日は全然疲れてないぞ。初日だって事もあるのかもしれないが、距離的にも清水からここまでの距離はたかだか200qくらいだもんなぁ。今日はなかなかだったんでないかい?独りご満悦で飲むビールがウマイ。


あ〜今日はいい天気だった

暗くなると紀伊半島の明かりがものすごく近くに見える。地図を見てみると実際近いじゃないか。いつか紀伊半島に行くときには名古屋を通らずに、ここからフェリーに乗っていこう。
 



波打ち際に漂着した木が大量に落ちており、しかもしっかり乾燥している。これは焚き火をするしかあるまい。ひとりきりで焚き火というのも初めてだけどいいねぇコレ。久しぶりに感じるソロキャンプの心細さが快感だ。なぜだろうか、炎を見るという行為は時間を忘れさせる。オレは長いこと、ただただ揺れる炎を見ながらビールを飲んでいた。


本日の走行距離:横浜〜丹沢 約60q・丹沢〜伊良湖約320q


 ←戻る  次へ→   


TOPへ